「伝わる文章」ではなく「したくなる文章」を書け「人を操る禁断の文章術」

メンタリストDaiGoさん著の「人を操る禁断の文章術」を読んだ。

文章で読み手の行動を変えたいと思ったことはないだろうか。

主宰したイベントにきて欲しい。オススメする商品を買って欲しい。

それを実現するためには「伝わる文章」だけを書いていては不十分だ。

伝える順番を意識して文法的に正しい文章を書けば「伝わる文章」は書くことができる。ところが人を動かしたいなら「伝わる文章」ではなく「したくなる文章」を書かなくてはならない。そんな「したくなる文章」つまり「相手の心を動かす文章」の書き方を紹介しているのが本書である。

  1. あれもこれもと書きすぎないこと
  2. きれいな文章を書こうとしないこと
  3. 自分が書きたいことを書かない。

「相手の心を動かす文章」の原則は上記の3つだと紹介している。

もちろん原則だけを意識して書いても人を動かすことは難しいだろうけど、もっと具体的な感情揺さぶる書き方やキーワードも紹介されているので、それらを組み合わせることで、キレイでなくても、人を動かす文章を書けるようになるかもしれない。

「人を操る禁断の文章術」の目次
第1章 文章が持つ力は∞(無限大)
第2章 「書かない」3原則で人を操る
第3章 人を動かす7つの引き金で、なにを書けばいいかもう悩まない
第4章 あとは、5つのテクニックに従って書くだけ

1.あれもこれもと書きすぎないこと。

文章を書く時気をつけたいのが書きたいことを全部書いてしまうこと。例えばオススメのデジタルカメラについて書くとしよう。

「このカメラを見つけたのは〇〇って電気屋さんで、本当はこのカメラじゃなくて、別のカメラを買おうとしてたんだけど、店員さんに勧められて…..このカメラは〇〇画素で、重さは〇〇gで…このカメラはこういう人にオススメで….」

みたいなカメラと出会ったエピソードやカメラのスペック、どんな人にオススメなのか、と言ったカメラにまつわるあらゆる要素を詰め込みすぎちゃって結局何が言いたいんだっけ?となってしまった経験がある人は多いと思う。

書き方のポイントとなるのは、「自分が何を伝えたいか」ではなく、「この文章を読んだとき、相手にどんな行動をして欲しいか」で考えること。

行動するのは相手なのだから、あの人なら、どんな文章を書けば「行動したい」「行動しなきゃ」と思わせられるのかを考える必要がある。

先ほどのカメラの話で言えば「行動して欲しいこと」を「紹介するカメラを買って欲しい」に決めて「じゃあ、どうやったら買ってくれるか」を考える。カメラと出会ったエピソードは伝えたいかもしれないが「行動させる」という点では不要な要素だろう。なんでも詰め込みすぎず、必要な要素だけに絞り込もう。

そして行動させるために紹介されているテクニックの1つが、余白を与えて相手の想像力を利用する手法。

十数年前アメリカの大型量販店の紙オムツ売り場で「ある文章」と共に「使い捨てカメラ」を陳列したところ「使い捨てカメラ」がバカ売れしたそうだ。

その時の文章が

「今しか見れない姿、残しませんか?」

たったこれだけだそうだ。「一緒にカメラもいかがですか」などと書くわけではなく、何ならカメラとすら書いてない。

なぜ買ったのか。それは親が潜在的に思っている「かわいい姿を残したい」という欲求に刺さったからだ。

私たちは想像力のスイッチを”カチッ”と入れられると、あとは勝手に行動へと移してしまうのです。

文章の長さは読み手を行動させるかどうかとは関係がない。駅やCMで見かける数文字しかないコピーが私たちの行動を変えてしまっているのだから間違いない。

あえて情報を絞ることで読み手が勝手に想像し行動を起こしてしまうのだ。読み手を意識して伝えたいことを絞り「書きすぎない文章」を心がけよう。

きれいな文章を書こうとしないこと

文章の勉強をしていると正しい文法とかが気になってくる。キレイな文章が書けるように意識してしまう。僕はめちゃめちゃこのタイプなのだけど、「相手の心を動かす文章」はキレイな文章である必要はないそうだ。ショック。

必要なのは感情を揺さぶるような文章を書くこと。キレイな文章は良くも悪くも当たり障りのない文章になることが多い。物事を説明するのなら良いと思うが、心に残る、行動したくなる文章を書くならキレイな文章にこだわりすぎるのは危険かもしれない。

キレイに書こうとしすぎると、失礼がないように、怒られないようにと自分の感情を抑えてしまうからだ。

思わず心が動いてしまったり、行動してしまったりする文章は書き手が命を削ったような文章が多い。

こちらが感情を抑えてしまうと、それは鏡のような効果をうみ、相手の心から湧き上がってくるはずの感情をも押さえつけてしまうのです

感情を揺さぶるテクニックとして「話しかけるように書くこと」が紹介されている。

「気になりませんか?」など問いかけたり具体的な表現を入れることで相手の頭の中でそのシーンを浮かび上がらせることができる。これも先ほど同様に相手の想像力を利用することに繋がり感情に訴えかけることになる。

話し言葉で書くとキレイな文章ではなくなるが、人を動かせる文章には近くだろう。

ちなみに僕は当たり障りのない文章を書いてしまいがちだ。文章を褒められることはたまにあるのだけど、相手の心を動かせているのかというとそこは全く自信がない。もっともっと本音で書いて、読み手の頭に情景が浮かぶような感情を揺さぶる文章を書きたいのだけど、なかなか難しい。

なおキレイな正しい文章を書くなら以下の書籍がオススメ

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自分で書かない

これは人に文章を書かせろということではなく「相手が読みたい内容や言葉を選び、文章を書こう」という意味だ。

人の心を揺さぶる文章を書きたいなら、自分の頭の中を探る時間は最小限に。刺さる言葉はあなたの中にではなく、相手の心の中にあるのですから。

いわゆるペルソナを意識するってヤツだと思う。どんな仕事をしていて何にお金を使っていてどんな悩みを持っているのか、読み手を具体的にイメージする。するとどんな言葉ならその人に刺さるのか、行動したくなるのか、というのが見えてくる。

こう言ったメッセージを送るターゲットを分析し、そこに向けた言葉を選び文章を作成することはダイレクトマーケティングの世界では「マインドリーディング」と呼ばれ当たり前なことだそうだ。

難しいのではじめは自分と近い存在。同年代の友達や親世代などを想定してみるのがオススメだ。その人だけに向けた文章はその人だけにしか刺さらないと思うかもしれないが、似たような人はたくさんいるので問題ない。むしろ絞ることで狭く深く刺さることになる。広く浅い文章は結果的に誰にも刺さらない。

「この文章を読んだとき、相手にどんな行動をして欲しいか」を考えキレイな文章じゃなくていいから「どんな言葉を選んだら相手は行動するか」という目線で文章を書く。これが「伝わる文章」ではなく「したくなる文章」を書く上での原則と言えるだろう。

もっと具体的な感情を動かすテクニックが本書にはたくさん紹介されているので気になってる人は読んでみたら良いと思う。